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大谷川から小蕎麦粒
晴れたり降ったりとはっきりしない天気が続いていますが、またひとりで沢に行ってきました。

6月17日(木) 晴れ

大谷川のニシマタ出合いに駐車をして林道を歩き出す。
草を分けながら灌木に覆われた踏み跡をいくとすぐに朝露でベタベタになってしまう。
何年か前の3月、一人でテントを持って大谷川を取り囲む山を一周した帰り、この林道をスキーで下った時はもう少し道らしかった覚えがあるが、人が入らなくなると自然に帰るのは早いものだ。

林道は一旦川から離れ山の斜面の上をいくが、しばらくして「ドドゥー、ドドゥー」と沢音がしてまた川と合わさる。
滝がいくつもかかってみごとなので沢に入ってちょっと様子を見たかったが先を考えてそのまま上を歩く。

2時間ほど歩き沢が開けてくると五蛇池峠への二又。ここで蕎麦粒山から下りてくる登山道も合わさる。
明るい沢と木々の緑がまぶしい。
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踏み跡はさらに奥まで続き、傾斜が急になった辺りで腰をおろして休む。
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ヒルが沢靴にくっついているのを見つけあわてて払う。念のためスパッツを外して足元をすべて見たがこいつだけだった。その間にもヒザの上にどこからかマダニが一匹。こんなところに長居は無用だが30分くらいいてしまった。

沢は傾斜を増して次から次へ滝を越えていく。
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水が涸れる頃は木の丈も低くなり、小さいアブがたくさんまとわり付いてうっとうしい。
南面のせいもあって汗が噴き出してくる。
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最後の泥付きの壁は左右逃げ場がなく、当てにならないホールドとスタンスで這い上がった。
下から見ると手がかり足がかりが微妙で落ちたらやばそう。諦めて来た沢を降りるにも懸垂で降りるような滝が何ヶ所かあり、ロープがないので引き返すこともできず進退窮まるが考えていても仕方がないので登りはじめる。

泥を落としながら手掛かりを見つけては身体を少しづつ引き上げていく。どうにか4,5m上がった辺り、次の一手がなくなり見回しているうちにスタンスが外れ両足脱輪。「このホールド微妙だな」と思って手を掛けたところに両手でぶらさがっている。ここからがなぜかよく覚えていないのだが、こうなると落ちると大変だとかあまり考えなくなるのか、力を入れたとか踏ん張ったという覚えもなくさらりと残り2,3mを這い上がっていました。

ヤブを漕ぐ途中に振り返って見る五蛇池から黒津。
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ヤブと格闘すること1時間、コソムギの頂上にドンピシャで出た。
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ようやく着いた。すぐ西に蕎麦粒山が大きい。
またヤブを漕いであそこまで行く気にはもうならなかった。
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少しの間休んだだけですぐに下りにかかる。
以前来た時には一面真っ白な美しい雪のプラトーをスキーで降りていったが、この時期は密生するシャクナゲが行く手を遮り、ヤブを分けてというよりも短い足が地面に届かず、木の上を渡るようにして降りていった。

途中の岩の割れ目。ヤブで分かりにくく上から落ちそうになる。
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難儀をしてようやく登山道のある尾根に出る。足にこたえる急な山道を大谷川まで降りてきた。
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前は湧谷山まで周るつもりが時間切れでスキーをザックに担いでこの尾根を下ったが、どうもこの山はわしとの相性があまり良くないのかもしれないと思った。わしは好きなんだけどなぁ。

林道8:20 コソムギ14:00 車18:00
国土地理院1/2.5万図 美濃広瀬
by faggio | 2010-06-26 20:11
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