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石徹白の谷を歩く(3) 北願教寺谷からカサバ滝
わしらの石徹白通いも今年これで3度目。高い山ではとうに雪が降っているというのにわしらは未だ沢登りである。
あんたも好きねぇ~♪、わかっちゃいるけどやめられねぇ♪、阿呆は十分承知の上なのだ。

杉峠から石徹白へ向かう途中、野伏ヶ岳から別山への稜線は秋を通り越して雪で真っ白だった。上在所の注連張をくぐり、白山中居神社の脇を通って紅葉が盛りの大杉林道をドライブ。たまに腹をこすりながら大滝上、母御石橋の手前まで入る。朝の気温マイナス2度。


色づく山に月が残る
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カサバ橋を渡って少し行くと、稜線に願教寺山が白く光って見えていた。
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沢に霜が降り、石の苔も、沢の岩も濡れて凍っていた。
水が冷たい上に、氷に乗って足を滑らせないようにして歩くので非常に気を遣う。
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冷たいのを除けば北願教寺谷は明るく歩きやすい谷。
倒れたトチの大木から若い株が育っていた。
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沢を歩く途中で見つけた岩の氷の中に閉じ込められた枯葉。琥珀の中に閉じ込められた虫のようです。
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足がジンジン冷えて堪らない。 オ~、ジンジン!
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ナメ床少々
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右股出合の手前からは融けずに残った雪の上を歩くようになった。凍った岩よりかえって歩きやすい。
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足の指は痺れるを通り越して殆ど感覚が無くなっていた。
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じゃーん!カサバ滝
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滝の中央を横に走るハング岩は上や下の岩とは違った種類の岩のように見える。
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いかにも面白い形をした滝、草付きの岩が扇子を広げたように左右に広がる。
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近づいてみると二重の虹が架かっていた。
落チル水 朝日ヲ纏フテ 虹トナル
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願教寺山は諦めて、滝をあとに沢を下る。
足の感覚も戻ってきた。
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昼を回る少し前に笠場橋へ戻る。
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【日時】 11月4日(日) 晴れ
【メンバー】 がおろさん、わし
【ルート】 笠場橋~北願教寺谷右股~カサバ滝往復
【時間】 笠場橋 7:40  北願教寺谷出合 8:00  右股9:20  カサバ滝 9:50~10:20  笠場橋 11:50

がおろさんの記録: '石徹白北願教寺谷カサバ滝’

地図はこちら
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沢伝いに願教寺山へ登る予定でしたが、見込みが甘かったのか雪の沢登りになってしまいました。
行ける所まで行ってみたいという気持ちもありましたが、水の冷たさとこの雪では願教寺山の山頂まで登り続けることは無理だろうと歩き始めてすぐに思いました。中途半端に引き返すのも惜しい気がして自分から「もう戻りましょう」とは言えなかった。

滝手前の二股に着き、頂上へはここを左股へ入るのだが、「どうする?」と聞かれ、‘帰りたい気もするー’と井上陽水の歌で答えると、‘ふるさとは遠ーい’と返ってきた。そうだ、この日、願教寺山の頂は相当に遠かったのだ。
ここで頂上を目指すのは止めた。

地図を見た感じでは右股の先に大きな滝がありそうなので行ってみる。足の冷たさは相変わらずだが、明るい雪の沢を歩くとすぐに滝に着いた。みごとな大滝の風景が目の前に広がり気分がよかった。
時間もまだ早かったので写真を撮ったりゆっくりしてから、少し温かく感じるようになった沢を下った。

願教寺山に行けなかったのは仕方ないが、こんなことでもなければ大滝へ行くこともたぶんなかっただろうと思うと、また今回も石徹白の山に新しい発見ができてよかったと思った。
今回やり残した願教寺谷はまた来年の宿題にして、そしてわしらの石徹白詣ではまだこれからも続くのである。

帰り道、たまたま石徹白小学校でやっていた2年に1度の「ふれあい文化祭」を見学して(こんな感じでした。‘石徹白洋品店にて’)、下道を走ってまだ陽のあるうちに岐阜へ戻った。
by faggio | 2012-11-08 23:26
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